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SACD

節約のため、CDはなるべく買わないようにしているのだけれど、SACD(Super Audio CD)だと、「つい」買ってしまうんだなー。

何ヶ月か前に、human record のK君から何枚かのCDを借りたのだけれど、そのなかで最もお気に入りだったのが、CAN『Future Days』。
その独特の「浮遊感」、前面に出て来ない「か細く、儚い」ダモ鈴木のヴォーカル。プログレなんだろうけど、僕の苦手な大仰さはない、なんというか「ソフト・プログレ」という感じ(ただ好みなだけなんじゃないのという噂もある)。約20分ある「Bel Air」という曲にしても、プログレにありがちな単に冗長な曲ではなくて、アンビエントな感じで静かに始まり、やがて混沌へと向かい、収束し、また静かに始まり、やがて混沌へ、、、という繰り返し(簡単にいうとね)が、なんとも心地いい。

もう一枚は、オーディオベーシック誌で、渡辺亨さんが書かれていて気になっていた、Kip Hanrahan『Beautiful Scars』。予想通りの大人な濃密系(NYラテン)音楽。ただ、ヴォーカルがちょっと好みではないのが僕的にはおしい。うまくて(あまり)個性がないヴォーカルよりは、少しぐらい下手でも、個性のある声の方がぐっと来るんだなー。

両者ともある程度良い音で聴かなくちゃ、(その複雑性ゆえに)彼らのやっていること、やりたいことが分からないじゃないかなーと思う。つまり、SACDでリリースされてよかったということ。
良い音を要求する音楽もある。