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読書メモ

村上龍,著『半島を出よ』後、流れ(?)で『五分後の世界』、続けて『ヒュウガ・ウィルス』を再読。

何で人間はそんなに弱いんだ、とポール・フランコが聞いた。
「弱くて脆い部品が精密に作動するから生物は進化した、われわれの身体を構成する分子は危うくて壊れやすいつながり方でつながっている、だから化学反応が可能で全体として信じられないような生体のシステムが生まれた、強い結合で結ばれれば鉱物になってしまう、鉱物は何億年経ってもほとんど変化がない、人間は柔らかい生きものだ、その柔らかさ、脆さ、危うさが人間を人間たらしめている」

ヒュウガ・ウィルス』より。なるほど。僕的タイムリー。

ついでに書くと、デジタル化になってからの横尾忠則氏のあれ(装丁)ってどうなんだろう。オペレーターのセンスが影響しているのだろうか。

小説ってサクサク読めて楽しいなーと思い、勢い余って(?)、京極夏彦,著『ルー・ガルー』も読む。なかなかおもしろいじゃないか。登場人物・設定が変わっても、京極は京極。

中村昇,著『ホワイトヘッドの哲学』も読了。いきなり『過程と実在』を読まなくてよかった、というか読めなかったでしょう(笑)。非常に理解し難い宗教科学哲学(?)。読みながら甲野善紀さんが言っていることと何かが繋がっている気がする(「具体的なものをとりちがえる間違い 」とか)。時間、空間、存在について思いを馳せる。

今は、池上高志,著『動きが生命をつくる』。もちろん理解不能なところもあるけれど(笑)、非常に刺激的。

以上。