暇と退屈の倫理学
國分功一郎,著『暇と退屈の倫理学』、読了。数年前に耳を悪くしてからというもの、オーディオという趣味を半ば諦め、同様に音楽鑑賞という(中学生の頃からの一番の)趣味にも一定の距離を置かざるをえないわけで、つまり、以前より「暇」が増え、漠然と(本書にもあるように)「なんとなく退屈」という心的状況が続いてまして、それで、読んでみたのでした。
著者が言うように、本書の結論に意味があるというよりも、「本書を通読するという過程を経てはじめて意味をもつ」ような、哲学的な思考法を学んでいくような、そんな感じ。
私的には、ハイデッガーによる退屈の3つの形式や、ユクスキュルの「環世界」という概念が、思考の道具として使えそうな、そんな感じ。
とりさらわれたい、動物になりたい。