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ひたすら読書

気力がどこかへ行ってしまったので、最小限の仕事をする以外は、ただひたすら読書な毎日。元気なときは、小難しい本を好んで読むのだけれど、こういうときには、小説やエッセイが沁みる。

高山なおみさんの『フランス日記』、『たべる しゃべる』に始まり、『MAIKING TRUCK』、保坂和志『カンバセイション・ピース』、アリステア・マクラウド『彼方なる歌に耳を澄ませよ』、ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』、ジュンパ・ラヒリは、今度、長編を読んでみてもいいなと思う。

そして今は、村上春樹全作品の3『短篇集1』。 

「ねえ、僕には僕という人間をうまく君に説明することはできない。僕にもときどき自分という人間がよくわからなくなることがある。自分が何をどう考えて、何を求めているか、そういうことがわからなくなるんだ。それから自分がどういう力を持っていて、その力をどういう風に使っていけばいいのか、それもわからない。そういうことをひとつひとつ細かく考えだすと、ときどき本当に怖くなる。怖くなると、自分のことしか考えられなくなる。そしてそういうときには、僕はすごく身勝手な人間になる。そうしようと思わないのに、他人を傷つけたりもする。だから僕には自分が立派な人間だとはとても言えない」