昨日は、恩師の引っ越し(のようなもの)のお手伝い。NHKのまる得マガジンでやっている『甲野善紀の暮らしのなかの古武術活用法』で学んだ「同手同足」とか「釣瓶の原理」とか「薄氷を踏む感覚」を駆使しながら、階段の上り下り、荷物の上げ下ろしを繰り返す。おかげで、今日の筋肉痛は全身的(というか全体的にだるいだけ)。部分的に身体を使っていなかった証拠だと思う。普通、腰とか足にくるもん。素晴らしい。
お駄賃として、上のようなものを頂く。他に、棚(2つ)と踏み台も。頂いたメイプルソープの写真集にびびる。この世界にはちょっとついていけないかも(笑)。
佐々木敦,著『(H)EAR』を読んでいるのだけれど、第2章の「池田亮司をめぐって」が非常におもしろい。特にインタヴューが興味深くで、ミース・ファン・デル・ローエは大好きだけど、ドナルド・ジャッドは嫌いとか、ミースのことを、あそこまで行くとある種のバカだとか(笑)、かなり笑える。僕の感覚でいうと、『2001年宇宙の旅』を観ながら爆笑してしまう自分のような感じ。高尚さとバカさだって紙一重なのだ。(ちなみに僕はジャッドも好き)
とにかく、僕も、池田さんのような、「だから考えない、とにかくやる」方式で、とにかくデザインすべし。と言いつつ、こうやって本ばかり読んでいる。
高山なおみさんの『日々ごはん』はネットでも読めるけど、特別編の『フランス日記』はネットでは読めない。ので、毎週『日々ごはん』を愛読している僕としては、これを読まないわけにはいかないのだ。
カバーを外し、広げると 「アハ!体験」が待っている(写真上)。
なんというか、高山さんの文章って、よいんだな。ありのままというか。日記で、夫のスイセイさんとの喧嘩が始まると、思わず僕も緊張してしまったりするんだな。普通に「うんこした」とか出てくるし。奇をてらった感じなし。素晴らしい。
というわけで、こういう読みやすくおもしろいものは、あっという間に読んでしまう僕。ああ、ヨーロッパに行きたい。
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川内倫子さんの『りんこ日記』も装丁が素敵だし、欲しかったのだけれど、こちらはネットで読めるので、ぐっと我慢。
でも、想像していたより素敵じゃなかったな。
2004年の発売と同時に買ったものの、何回も途中で挫折してしまって読破できないでいる、バックミンスター・フラー+梶川泰司,著『宇宙エコロジー』。テンセグリティを、もうちょっとちゃんと理解したくなって、また、性懲りもなく読み始めている。
371ページは許せるとして、2段組というのが許せない。しかも、上がフラー、下が梶川さんの解説+だから、フラーを読んで、ページを戻して、梶川さんの文を読むという動作が、道を長く感じさせるのだ。
でも、内容は完璧にぶっ飛んでいておもしろいです。将来的には、フラーが、20世紀の最重要人物になるのは間違いない(と思いたい)。早すぎた天才って言葉が似合いすぎ。
バウハウスですら、モデルチェンジにすぎないみたいなことを言っちゃってるし。つまり、「形態は機能に従う」のではなく、「形態は概念に従う」のです。(多分)
半月遅れの話題ですが(笑)、特集が「本ラブ」のBRUTUS、いやー、非常におもしろい。
といっても、僕が興味を持ったのはたった4ページのみで、それは、茂木健一郎と内田樹さんの対談なのだけれど、これを読んで非常に頭がスッキリしたのだ。僕も、トリビアルではない「快楽主義者」なのだな。
「脱・二元論」、「相反するものの合一にこそ最大の力が宿る」など、最近、自分的に再発見しつつある「包括的な一元論」ってとこにスムーズに繋がるところがよい。
内田 そうそう、だから生物は強いわけです。生と死が合一しているから。生きるために死ななくちゃいけない、ということなんですよね。
うーん、なるほど。死ななきゃ生きる価値なんてないだわにゃー。