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Archive: Book

WIRED

wired

同居人が WIRED を買ってきたので、久しぶりにパラパラと見る。英文なので、ちゃんと読めやしないが、なかなかおもしろいではないか。某デザイン事務所勤務時代には、ものすごい数の洋雑誌を見ていたけど、こんなにじっくりと眺めることはなくて、「何か使えそうなヴィジュアルはないか」みたいな感じで、猛烈な勢いでページをめくっていたなーなんて。

で、パラパラと見ていて気になったのが、上。まず、左。「SURROUND YOURSELF」という言葉とともに、僕が現在夢中になっているビョークの『サラウンド』が載っているのだけれど、注目すべきはその上、トーキング・ヘッズのボックスもあるではないか! 調べてみると、『Talking Heads Brick』の模様。これも聴いてみたい。どなたかどうですか?(笑)

で、右。「ダイソンの掃除機って縦型があるんだー、ふへぇー」という感じで、やっぱりちょっと調べてみると、日本では横型しか取り扱ってないようで、アメリカでは逆に縦型が主流だということが分かる(多分)。そして、ダイソンの全プロダクトを見てさらに驚く。洗濯機、作ってたんだ。。なんだか凄そう。もちろんサイクロンなんだろうな。

お国事情というか国別戦略というか、妄想が膨らむ楽しいひととき。

武学探究 感之一

これから、『武学探究 (巻之二)』の感想を少しづつ書いて行こうと思う。というのも、僕の頭のなかはこのことでいっぱいだから。

では、さっそく得意の抜粋(笑)。

(前略)思考は二次元なのです。つまり思考による論理的説明では本質的に二次元を超えられず、三次元である人間の動きは説明できないわけですね。

甲野さんの、この「思考は平面的」であるという意見に対して、光岡さんは同意し、原始仏典から『鏡面王と盲人』という話を引用するのだけれど、この話の言うところが、以前に書いたパスカルの『パンセ』のなかの一節とほぼ同義だったことに驚いた。約二千年も前にシャカが気付いていたと。

この本には、他に老子とか荘子の引用もあるのだけれど、古典というか講話というか物語の効力を思い知るのだった。身体から意識の乖離という変化、人間の意識肥大の第一段階というべきものが、宗教発生に関係しているだろうか。なんて妄想してみたり。

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あ、「思考は平面的」について言えば、ラマチャンドラン教授も、

人間の脳には1000億の神経細胞がありますが、二つのパターンが重なりあうことはないのです。別の言いかたをすれば、注意のボトルネックがあるわけです。どうやら、注意のリソースは、一度に一つのものにしか配分されないらしいのです。

と、このように書いていることだし、多分そうなのだろう。
実に興味深い。

そして、「感覚も平面的」に続く。

ザ・藤森照信

fujimori

帰省の高速バスのなかで読んだ一冊。藤森さんの建築に、(実際の風景をミニチュアのジオラマのように撮る写真家)本城直季さんの写真って、すごくいいなー、ADは誰だろうと思ったら、(クウネルのデザインなどの)有山達也さんだった。この本は、写真も良いけど、文も興味深くて、建築史的理解が少し深まる。

他に、このときのために読むのを我慢してきた、高山なおみ,著『たべる しゃべる』、アリメさんおすすめの丸山真男,著『日本の思想』。

帰りは、光岡英稔+甲野善紀,著『武学探究 (巻之二)』。楽しみ。

makura

愛猫が初めて枕を使ってくれました記念。(いい加減、本棚を整頓しなければ。)

Think global,

thinkglobal

バックミンスター・フラー+梶川泰司,著『宇宙エコロジー』読破。2年間、挫折すること2回、ようやく3回目のチャレンジで成功。肝心のテンセグリティについては、理解が「1」上がったくらいだけれど、復習も含めて、他に色々と学ぶことができた。これぞ、プリセッション(笑)。

写真の中央に写っている「Think global, act local.」と書いてある本は、『宇宙エコロジー』ではなくて、『YOUR PRIVATE SKY』なのだけれど(ちなみにその上にある本が宇宙エコ)、なぜこの写真かというと、『宇宙エコロジー』には、フラーが「Think global, act local.」なんて言うわけがないと書いてあったから!

P351/3 地球儀「グローブ(Globe)」は、語源的には<帝王権の表象>であり、最大地理的領土としての全地球表面(海域を含む)の所有を意味していた。「Think global, act local.」がフラーの言説ではない根拠である。
 
4 局所的に行動すること以外は不可能であると個人を無力化させ包括的解決を回避する思考法によって個人の行動すなわち思考を難なく局所に留めてきた。(後略)

これを書いた、(フラーが他者に対して初めて認めたデザイン・サイエンティストである)梶川さんを僕は支持するけれど、どちらの本(言い分)が正しいのか、僕には判断できない。そして、僕たちはどう行動するべきなのか。

まあ、『YOUR PRIVATE SKY』も図版がたくさんあって、良い本なのだけれど、本当にフラーの思想に触れるなら『クリティカル・パス』とか読みなはれ。アート的な側面から評価されることも良いけれど、いい加減、その先に行って欲しいのだ。(『宇宙船地球号操縦マニュアル』は基本/ちなみに「宇宙船地球号」という言葉はフラーが最初に言ったそうです)

一応書いておきますけど、誰が最初に言ったとか言わないとかいう話じゃないですよ。

で、たまたま今日(さっき)、織咲誠さんもフラーに注目しているということを知る。さすが、織咲さん。