現在発売中、長谷川アンナ,著『Webを彩る グラフィックパーツのアイデア帖』のデザインを担当させていただきました。
「ちょっと」した操作で簡単に作れてしまうグラフィックから、ディティールを「ちょっと」こだわることによって出来るワンランク上のグラフィックまで、まさに、帯にあるように「ちょっとの工夫で、ちょっと楽しく」なるグラフィックの作り方がたくさん載っています。
解説の方は Photoshop Elements での操作となっていますが、Photoshop 用に読み換えリファレンスもついています(前半に基本的な操作法も載っているので、初心者の方でも大丈夫です)。
是非!
脱オーディオしてからというもの、意図的にオーディオ関係のサイトは(ほぼ)見ていないのだけれど、仕事の関係(ちょこっとイラストや図表を描いています)で、オーディオ・ベーシックが届いてしまうと、ついついじっくりと読んでしまう。
今回の vol.58 がアナログレコード特集なだけあって、表紙がアナログプレーヤー(説明によるとスタートレックのエンタープライズ号のような・笑)なのだけれど、「うーん、こう来たか」的な喜びとでもいえばいいのか、プロダクトとして見てもかなり面白いのではないかと思う(という再発見)。
「いかに精確にレコードの溝をトレースするか」ということにたいしてのアンサーが(上の製品を含め)様々な形を生み出し、結果が奇抜に見えるものあるが、実は画期的な解決法であったり… と、本当に奥深く魅力的な機械だと思う、アナログプレーヤーって。
さらに、機能的な結果=「音」が、これもまた個々に違うわけで、機械的な測定だけでは計り知れない音の魅力を持っていたりするところも、素敵なわけです。
というわけで、久しぶりにレコード聴きます。
ヘラ・ヨンゲリウスさんの作るものには常に何か刺激を感じていたし、この作品集のメーキングを見てもかなり素敵そうだったので、買ってみました「Hella Jongerius: Misfit」。
ヨンゲリウスさんの作風とブックデザインが見事に合致。うーん、素晴らしい(!)。
この製本、超中綴じ(?)のインスピレーション・ソースが日本の漫画雑誌(ヤングキング)というのも、かなり興味深い(笑)。外人さんは見るところ違います。
はい。
カールステン・ニコライ、『grid index』に引き続き『Moire Index』ですか。もちろん買ってしまう。
約300ページ、永遠と続くモアレに興奮(笑)。作品であり見本帳であるような中性的な存在。モアレ好きにはたまらない一冊。詳しい内容は、gestalten で。
うーん、それにしても、角度や間隔などの僅かなズレによって、こんな複雑なヴィジュアルが生成されるなんて(!)。嫉妬級に素晴らしい。
マーク・ホウ,著『ミドルワールド 動き続ける物質と生命の起原』読了。「ヒトの髪の毛の太さの一〇〇分の一から一〇分の一の大きさをもったものが住む世界の物語である。『ミドルワールド』と私が呼ぶ世界」のお話。ミクロとマクロの間にある物質がランダムに動き続ける『ブラウン運動』のお話。詳しくは、こちら。
とにかく一番驚いたのが、僕のなかでは静的なイメージであったDNAが、実は、
身もだえし、くねくね動く、分子の〝獣〟(p.188)
だということ。よーく考えれば当然のことなのだけれど、うーん、こういう一般的なイメージによる刷り込みには気をつけねば。
そして、偶然性、均衡。
タンパク質の機能は、化学的構成とブラウン運動の偶然性の、とても複雑な均衡にある。この化学法則とブラウン運動によるランダム性の間の均衡こそが、まさにミドルワールドの化学と生物学の基本的な主題に違いない。(p.209)
さらに、
生命は、化学の法則とミドルワールドのランダム性との間のものすごく繊細な均衡の結果なのだというが、ここでの教訓だ。ランダム性がなかったら、すべてはまたたく間に、化学で完璧にけりがつくだろう。動的変換もなければ、変化も、生命もないだろう。あまりにも過剰なランダム性では、生命過程は制御を失って混沌と化してしまう。(p.220)
うーん、おもしろい(!)。