先日の近藤等則さんのライブを見ているとき、この音楽の感じは、オノ・セイゲンの『I probably will not remember you』に似ているなと思っていて、翌日に聴き返してみると、本当にそっくりで驚いた。
そっくりというのは、サラウンドであるという点も含めてということなのだけれど、サラウンド効果という点でいえば、断然、オノさんの方に軍配は上がると(僕は)思う。眼前で咆哮するトランペット(やバスクラリネット)、全体に漂う電子音と、サラウンド・デザイン的棲み分けができていて、ときより飛び道具的に背後から主音である金管の音が鳴る感じも、実に効いていると思う。
それに対して、近藤さんのライブでは、もともと響きそうで、残響音も長いであろうホールに、さらに、客席の後方にリアスピーカーを配置することによって、響きの混濁を助長しているように感じた。これでは、サラウンドであることがマイナスには働いても、決してプラスにはなっていなかったと、僕は思っていて、せっかく一般の方々にサラウンド環境で聞いていただける貴重な機会だのに、全くその効果を実感してもらえなかっただろうことが、サラウンド推進派な僕としては残念でしょうがないのだ。
片やライブ、片や録音ということはあるにせよ、ライブであっても、musimissile のように、素晴らしいサラウンド環境が生成されることを考えると、やはり残念でしょうがないと、(数日後に怒りが沸々と湧く感じ、つまり、思い出し怒りで)書いているわけです。
ということで、サラウンド音源収録であるということを昨日知った、ビートルズの『LOVE』でも聴くことにしよう。
昨日は、吉祥寺のユザワヤにておつかい後、木場の東京都現代美術館にて『大竹伸朗 全景 1955-2006』を観賞後、渋谷の白寿ホールにて、ご招待いただいた『響鳴する宇宙 近藤等則ソロ“地球を吹く”』を鑑賞後、気鋭のみなさんと焼き肉を食すという、ハードにアートな1日。
昨日は、同居人「どこか遠くに行きたい」、僕「じゃあ、那須に行こう」ということで、車、高速、ヤーズ爆音で、那須に行く。
なぜ、那須かというと、CAFE SHOZO に行ってみたかったからで、しっとりとしたシフォンケーキはおいしかったけれど、コーヒーはあまり好みじゃなかったという感想。お店は、さすがに素敵な雰囲気。
写真は、SHOZO グループ(?)のROOMSという家具屋さんにあったストーブ。かわいい。
ROOMと言えば、土曜にあった音と戯れる会で聴いた、ジョン・ケージのプリペアド・ピアノのための曲「A Room」が、短い曲ながらとても印象的だった。ので、久しぶりに、ジョン・ケージの「プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード 」を聴くことにしよう。
K君からずっと借りている『domingo―music for sunday lovers』と『トロピカリア』を読み終え、UPLINKでの『ディープ・ブラジル上映会』に行ってきた。のは昨日のこと。
『ディープ・ブラジル上映会』は、ディープ過ぎて(笑)、僕にはちょっと早過ぎた感があったけれど、写真の2冊の本は、おもしろく、特に『トロピカリア』は非常におもしろかった。今までは、歴史的背景を知らずして、MPBを聴いてきたわけだけれども、なんどかとんでもないことになっていたんだなーと、しみじみ興奮。カエターノやジルが好きな人は、間違いなくハマるでしょう。
あ、MPB (エミ・ペー・ベー)とは、Musica Popular Brasileira(ムージカ・ポプラール・ブラジレイラ)の略、つまり、もの凄く簡単にいうと、ブラジルのポピュラー音楽のことです。僕の好きな音楽ジャンルのひとつ。
昨日より、7月以来停滞していた KEF(という英国のメーカーのスピーカー105/3S)の修繕プロジェクト再始動。前回、ウーファーのエッジ部分が和紙ではもたない(?)ことが分かったので、今回は、人工皮革。実験の意味も含め、とりあえず1本に入れ、恐る恐る音を出している状態。
恐る恐るというのは嘘で(笑)、前回異音が出た凄まじい低音が入っているCDをガシガシとかけているのだけれど、今回は問題なさそう。まあ、ある程度鳴らしてみないと分からないこともあるので、しばらくはモノラル(?)な生活。
ShowG先生、何から何までありがとうございました。(あと1本!)
それにしても、久しぶりに聴いた池田亮司(凄まじい低音が入っているCD)はかっこよかった。同じ電子音楽でも、何かこういうストイックな緊張感があるものってあんまりないんじゃないのかしら。