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表出を迫られている無言の対立

ゲーテの『色彩論』からのメモ、その2。

(前略)われわれがここで再び認めうるように思われるのは、網膜の著しい活動性と、あらゆる生物に何かある特定の状態が提供されたとき、それらが表出を迫られている無言の対立である。そこで呼吸においては呼気と吸気が、心臓の脈動においては収縮と弛緩が互いに他を前提にしているのである。それは生命の永遠の公式であり、ここにも表されているのである。(後略)

あるムーブメントにおける“揺り戻し”というものも同じことなのだろうか。プリゴジンの言葉(リンク先ページ中頃)を思い出してみたり。

今週は珍しく忙しくなりそう。

タレルの部屋


21世紀美術館で、いちばんいいなーと思ったのは、タレルの部屋。簡単に言ってしまうと、天井に四角い穴が空いていて、そこから空が見えるだけの作品(下の写真参照)。

同様の作品を、光の館(新潟)、地中美術館(香川)で見ているけれど、やっぱりいいなー。見放題な金沢市民がうらやましい。

今回は、今までと違い、青空でもなく、夕暮れでもなく、ただただグレースケールな何の変わり映えしない感じの空だったけれど、それはそれで、ただただ眺める。

音の響きが不思議な感じ、響きつつ空に抜ける感じ、というのが今回の発見。

“あの感じ”を思い出しながら書いていると、いつもより改行が多くなってしまう、そんなアート。