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十一月の階梯

とあるサイトに「武満徹も11月が好きだったのかなあ?」という記述を見つけて、「武満徹・11月」→「November Steps」→「なんでこういうタイトルなんだっけ?」と連想し、久しぶりに、武満徹,著『音、沈黙と測りあえるほどに』を読み返す。

あ、「November Steps」というのは、武満徹さんが創立125周年を迎えたときのニューヨーク・フィルに頼まれて作曲した、琵琶と尺八、オーケストラのための曲です。東/西、単/複の対置、そして、間。名曲です。

で、端折って書くと、「November Steps」は、最初「water ring」にしよう(「琵琶と尺八の音が、オーケストラに水の輪のようにひろがり、音が増えてゆく」)と思ってたのだけれど、友人のジャスパー・ジョンズに「それじゃー“浴槽についた泡”っていう意味になっちゃうぜ」と言われ、「水の輪」案はボツ。

で、「ノヴェンバー・ステップス」になるんですねー(笑)。

えーと、これは僕が端折り過ぎているわけではなくて、武満氏がちゃんと明言してないだけなんですよ。だから、僕の記憶にも残っていなかったんだなー。多分。。

ただ、

特別の旋律的主題をもたない11のステップ。
能楽のようにたえず揺れ動く拍。

ということ。そして、邦題(?)が「十一月の階梯」、初演が11月だったということが、キーでしょうか。

話変。関係なさそうで、ちょっとだけ関係ある話題(笑)。November って「9番目の月」という意味だって知ってました?

僕は、October って10月なのになんで Octo(8)なんだろうと思ってたのでした。

関係ないですね。。

著作権

下のエントリーを書いていたら、このTシャツのことを思い出す。これも同じような(?)アイデア。

何て書いてあるかというと、ノイエ社の新しいグロテスク(=サンセリフ=いわゆるゴシック体)書体とあり、ブロックマンのデザイン(書体のデザインは別の方ですよ)。ちなみに、ノイエ・ハース・グロテスクは、ヘルベチカの前身であります。

このTシャツは自作なのだけれど、本当はたくさん(タイポグラフィ名作系Tシャツを)作って売りたいくらいなんだけど、著作権がね。

とか思ってたら、著作権のことについて、内田樹さんが素敵なことを書いてらっしゃる。

概ね賛成。僕は引用しまくり体質なので(笑)、ちゃんと考えなければならないのかもしれないけれど、「基本的にはその著作権所有者が損しなければいいんじゃないの」とも思っている。

損得も難しい判断ではあるか。

Akzidenz

ほぼ日手帳から COATED DESIGN GRAPHICS の「Akzidenz」に変更。見開きカレンダー形式で、9月から翌年12月まで+別冊で無地のノート付き。探していた理想型にほぼ合致。薄くて軽い、そして、無地がポイント高し。

ほぼ日手帳は楽しいのだけれど、(僕にとって)使わないページが多すぎ、だからか、重い(重く感じる)。

で、COATED DESIGN さんの手帳には、表紙が何通りかあって、結局一番渋い「Akzidenz」と書いてある黒いのにしたのだけれど、家に帰って、「Akzidenz」ってどういう意味だろうと調べると、なんと、あのブロックマンも使っていたフォント、Akzidenz Grotesk(アクチデンツ・グロテスク)の「Akzidenz」じゃーありませんか(このフォントも Akzidenz Grotesk じゃーありませんか!・多分)。

で、ついでに「Akzidenz」の意味が、なんと「偶有性」(!)。スケジュール帳になんとふさわしいタイトルだろうか(!)。

と、この僥倖に独り喜ぶ。