マウスパッドって難しくて、デザインが気に入っても使いにくかったり(その逆だったり)で、僕は長い間、自分が満足できるものを探してきたのだけれど、先週、ようやく「これかな」というものを手に入れた。
VANCOのカッティングマット(カッターマット)です。何ヶ月か前に「カッターマットがよい」ということに気付いて、色々と探していたのだけれど、デザインがよいメーカーには、A5というサイズが無かったり、スケルトンだったりで、半ば諦めかけていたところ、ネットでこれに出会ったわけです。
カッターマットなので、もちろんこの上でシャーとカッティングできるし、方眼があるからミリ単位のマウスさばきができるし(笑)、実際、スケールとしても使えるし、なんといっても滑り具合がすごくいい。(家の机だと裏面がちょっと滑るので、滑り止め貼りましたけど。)
ただ、デザイン的満足度は70点かな。まあ、これを使いつつ、地道に「もうちょっと潔いよいもの」を探し続けるとしよう。
今日は日本戦。ということで、同居人は日本代表のユニフォームじゃなくて、靴下(笑)を履いて出勤。オサレ。
じゃなくて、昨日の続き。サラウンドで音楽を聴くという行為は、非常にリスニング・ポイントが重要となってくる。映画などの場合は、映像が説明してくれる(もしくは強い)から、あまりシビアじゃないのだけれど、聴くだけとなると、本当にシビア。だから、昨日のように左端の方で聴くと、一番近くのスピーカーの音ばかりが気になって、全体で何が起きているか掴めきれないのだ。
しかも鳴っている音楽が、超抽象的、多中心、同時多発的となると、脳内補正だけではついていけない。これが例えば、ヴォーカルがいて、ギターがいて…みたいな感じだったならば、まだイメージとして掴めるのだろうけど。だから、渋谷さんが意図した立体音響的なものは全然聴けてないと思う。実際、聴いた直後は「不快」な感じがしたし。(でも、今となってはもう一度聴きたいという欲求が高まっているのも事実)
8chといってもフジテレビのことじゃなくて(笑)、サラウンドのスピーカーのチャンネル数のことで、書きたいのは昨日聴いてきたUPLINKでの渋谷慶一郎さんのライブのこと。
カールステンのシンクロンのような特殊な状態での10chは聴いたことがあったけれど、通常の水平配置では、5.1chと4chしか聴いたことがなかったので、今回の渋谷さんの8ch、しかも第三項音楽的な新曲を聴けるとあって、非常に楽しみにしていたのだ。
感想はというと、「ど真ん中で聴きたかった」に限る。8個のスピーカーが円上に配置してあり、その中で地べたに座って聴くわけだけれども、相変わらずのUPLINKの不手際で、開場しているのに気付くのが遅くなってしまった僕は、ほとんど左端で聴くハメになってしまってから。
続く…(オランダ戦見なきゃ)
池田亮司のコンサートについての感想が下のようになったのには、ちょうどその日に読み終えた本、『ウィトゲンシュタインの建築』からの影響があるのかもしれない。というのも、その論理哲学的に創られた建築に思いを馳せていると、池田亮司の音楽こそ、それの音楽版なのかもしれないという妄想に取り憑かれたから。
「ウィトゲンシュタインの建築」的なグラフィック・デザインを目指していた時期が僕にはあって、もちろん挫折したわけだけれども(笑)、ウィトゲンシュタインがミリ単位にこだわったことにはとっても同感。ある種の数学的論理性というやつは、徹底的に細部まで管理し、びしっと揃わせることができると、圧倒的な美の世界が現れるのだけれども、ほんの些細なところでずれたり、間違ったりしているだけで、一気に陳腐なものへと変貌してしまうのだ。つまり、あらがすごく目立つのだな。
池田さんがこういうスタンスで音楽を作っているかは知らないけど、彼の音楽にとって細部は非常に重要だと僕は考えるわけで、だから、音質とか画質の細部についてああだこうだと言っているわけです。とくにあのスクリーンは遺憾。
誰かが「彼(池田亮司)のことをロマンチックだと感じた」と書いていたけれど、僕も同意します。
昨日の東京国際フォーラムでの池田亮司のコンサートについて。前半の「C4I」(正確にはCの4乗にI)については、ノーコメント(笑)で、後半の「datamatics」(プロトタイプ)は、序盤から中盤にかけてが圧倒的で、久々に「お口あんぐり」状態になり(よだれをを垂らしそうになり)、ここだけ見ただけでも行ってよかったかなと思うに至る。
ラップトップミュージシャンといえども、普通、ライブなどをやる場合、観客の前方、つまりステージ上にいるのだけれども、池田亮司さんは、その中でもとても「音」にこだわる人らしく、なんとPAの場所にいるという話を聞いていて、僕はその池田亮司がオッケーを出した空間の中での「音」にとても興味を持っていた。で、その「音」。確かに低音(というか音量)は凄まじいものがあったけれど(鼻とか口が揺れる)、特に高域方向に関しては雑味が多く、こんな音質でいいんだとちょっとがっくり。それと、ステージ上のスクリーン下部の何本もの縦方向シワが目立っていて、こんな画質(?)でいいんだと、これにもがっくり。
もっと書きたいことがあるけれど、体調が優れないため、明日に続く…