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Archive: Book

memorandum

ここ一週間くらいのメモ。僕にとってブログとは、メモのようなものかもしれない(だから、あまり真剣に受け止めないでね)。

建築家のアリメさんも書かれていたが、NHKのETV特集『言葉で奏でる音楽 ~吉田秀和の軌跡~』が非常に面白かった。比喩表現による的確(なんですよね?)な評論に加えて、若き音楽家の育成に力を注ぐ吉田氏。これこそが評論家のあるべき姿ではないかと。(勝見勝さんは、デザイン界の氏のような存在だったのかなと思ったり。)

80年代に来日したホロヴィッツのことを「ひびの入った骨董」と形容されたのが最も印象的。

NHKといえば、『YMOからHASへ 高橋幸宏+坂本龍一+細野晴臣 音楽の旅』も面白かった。再結成的にはほとんど興味はなかったのだけれど、ライブでの「CUE」がもの凄くいい感じ。なんというか“引きの美学”というか。思わず、RYDEEN79/07 を iTunes Store で買ってしまう。

テレビは、『熱中時間』(笑)も含めて、やはりNHKが一番面白いと感じる。(発動機の音をサンプリングしたいぞ!)

音楽。テレビで偶然見た、ジム・ジャームッシュ,監『ブロークン・フラワーズ』。そこに流れていた妙に懐かしいような、怪しいような音楽が気になり、サントラを購入(本当は、キップ・ハンラハンの新作を買おうと思っていたのだけれど、発売延期になってしまったのだった)。僕が気になっていたのは、エチオピア出身のマルチ器楽奏者&作曲家、ムラトゥ・アスタトゥケの音楽だった。次は『Ethiopiques, Vol. 4: Ethio Jazz & Musique Instrumentale, 1969-1974』を買うべしだな。怪しくて切ない。

同居人が、ジョニ・ミッチェルの『BLUE』を購入。ライノが今年リリースした180グラムのLP。(僕も)ずっと欲しいと思っていたところ、オーディオベーシック誌にこのリマスターは秀逸とあったので。肝心の音は、鮮烈という感じかな。オリジナル盤や日本盤と比較試聴してみたい。

後は、またまたアリメさんからお借りした、エイドリアン・フォーティー,著『言葉と建築』を、途中まで斜めに読んでいたのをリセットし、最初から丁寧に読み始める。言語の力を見直し始める。僕も普通にモダニズムの影響を受けているだけなのか(?)。

以上(かな?)。

あ、茂木健一郎さんの『偶有性の自然誌』の授業(僕は音声ファイルでだけれど)も面白かった。「未来に適応することことが脳(記憶)の唯一の目的」ですか。なるほど。(もちろん内容のほとんどはさっぱり分かりませんが)

冗長美論も興味深いですな。

ひたすら読書

気力がどこかへ行ってしまったので、最小限の仕事をする以外は、ただひたすら読書な毎日。元気なときは、小難しい本を好んで読むのだけれど、こういうときには、小説やエッセイが沁みる。

高山なおみさんの『フランス日記』、『たべる しゃべる』に始まり、『MAIKING TRUCK』、保坂和志『カンバセイション・ピース』、アリステア・マクラウド『彼方なる歌に耳を澄ませよ』、ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』、ジュンパ・ラヒリは、今度、長編を読んでみてもいいなと思う。

そして今は、村上春樹全作品の3『短篇集1』。 

「ねえ、僕には僕という人間をうまく君に説明することはできない。僕にもときどき自分という人間がよくわからなくなることがある。自分が何をどう考えて、何を求めているか、そういうことがわからなくなるんだ。それから自分がどういう力を持っていて、その力をどういう風に使っていけばいいのか、それもわからない。そういうことをひとつひとつ細かく考えだすと、ときどき本当に怖くなる。怖くなると、自分のことしか考えられなくなる。そしてそういうときには、僕はすごく身勝手な人間になる。そうしようと思わないのに、他人を傷つけたりもする。だから僕には自分が立派な人間だとはとても言えない」

混沌からの

ようやく、プリゴジン,スタンジェール,著『混沌からの秩序』を読み終えた。

読むのに3ヶ月以上もかかってしまったのは、本の1/3くらいから、僕の苦手な数式や記号がわらわらとでてきて、ほとんど理解できなかったからで、2/3を超えると、もう全く理解不能(笑)だったから。(同じような理由でファインマン物理学は挫折したっけ)

それでも、読んでよかったと思うのは、「エントロピー」について理解が増したことと、「可逆」か「不可逆」かという思考パターンを持つことができたからかな。

というより、難解な文章、知的な香りがするものって、僕にとってはポエムみたいなもので(笑)、例えば、

芸術活動は、対象物の時間的対称性を破る。それは、人間の時間的非対称性を対象の時間的非対称性に転化させた跡を残している。われわれが住んでいる可逆的で、ほぼ周期的な雑音のレベルから、確率論的で時間に方向性がある音楽が生まれる。

という下りを読んでうっとりしたりするのが好きなんだなー。
と書きつつ、次は、ホワイトヘッド,著『過程と実在』に行こうと思っていたけれど、ちょっと弱気になって、中村昇,著「ホワイトヘッドの哲学」という入門書的なものに逃げようとか思ってみたり。

音楽を聴くということ

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村上春樹さんが昔、ジャズ・バーをしていたというのは、有名な話。どうしてジャズ・バーかというと、

そりゃ朝から晩までレコードを聴いていられるからですよ。会社勤めなんかしたら、忙しくて一日一時間も聴けないでしょう。店をやっていれば仕事をしながら一日音楽を聴いてられる。僕としてはそういう人生を送りたかったんです。

だそう。

僕としてもそういう人生を送りたい。(続くかも…)

海馬

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遅ればせながら、池谷裕二・糸井重里,著『海馬』を読んだのだけれど、これは脳について非常に分かりやすくて書いてあって、でも、文中で池谷さんが仰っているように「通俗的なサイエンスライターのように、わかりやすくするためだけに枝葉末節をバッサリ落としてしまう…」ということはなく、つまり、いい感じの入門書。(ほぼ日でほぼ読めます)

「脳は疲れない!」とか「30歳を過ぎてから頭は爆発的によくなる」とか、すこぶる勇気づけられる。脳に刺激を与え続けることが最善の道なのね。

上の写真。サルの神経細胞が反応する図形特徴なのだけれど、これを見て、セグロカモメの話をまた思い出し、「シンプルってこういうことだよね」とひとり納得するとともに、逆方向、つまり、膨大な情報量に対しての快感とは何か、ということを考える。

にゃらん、かわいい。