寒いですねー。というわけで、同じく寒そうな顔をしている(笑)、カエターノ・ヴェローゾ『Caetano Veloso (A Little More Blue)』(邦題『イン・ロンドン』)のリイシュー盤LPを聴く。
シベーリ(とデヴェンドラ)がカバーした「ロンドン・ロンドン」を聴いてから、ずっとオリジナルが聴きたくて、この『イン・ロンドン』を探していたのだけれど、なかなか見つからなかったり、あっても高くて、なかなか入手できずにいたところ、このリイシュー盤が出ましてですね、どの程度の音質なのか、という興味も手伝って、買ってみたのでした。
音質は「悪くない」という感じ(ちょいボワッとした感じ)。
というわけで、いっしょにフライング・ソーサーを探したり、「ニョンニョン」歌ったり(笑)。
あ、『粋な男』のライブDVDの日本盤が出ますね。さっそく予約する。
というわけで、ブラジル盤に入っていない4曲と、ボーナス映像(メンバー紹介+ライヴ2曲)のために、宮廷のオーケストラ(オルケストラ・インペリアル)の日本盤(写真右奥)を、ええ、買いましたよ。
こんなことなら、初めから日本盤が出るまで待てばよかった、、、とか思っても、あのときは、まさに買いに走ったわけで、まさか日本盤が元旦にでるなんて知らないわけで、、、
で、まあ、日本盤を聴いてみると、「あれ、曲順が違う!」となったわけです。で、すぐに、「最初にEPの曲をくっつけたのね」と思ったのだけれど、中盤の曲順も結構違っていてですね、ブラジル盤の曲順に慣れ親しんでいた僕としては、品のないシャッフル再生のように聞こえてしまう。
ちょっと調べてみると、日本盤はUK盤をもとにして作られているようで、UK盤を買った人ならば、この違和感はないのだろうなー(途中で一曲知らない曲が挟まり、最後に一曲足されてますが)。
しかし、なぜこんなにも曲順が違うのだろう。しかも、ブラジル盤でいう「Yarusha Djaruba」という曲が、日本盤では「iARA iARUCHA」になっているのだろう。さらに、メンバー紹介の映像には、なぜ日本語字幕が付いていない(!)のだろう。んーむ。。
というわけで、日本盤を買ったらブラジル盤を売ってしまおうと思っていた僕だけれど、アルバムとしては(曲順的にも長さ的にも)、ブラジル盤の方が断然好きなので、売れなくなってしまったのでした。
UK盤や日本盤でしか聴いたことのない人に、ブラジル盤を聴かせると、やはり同じ反応(曲順が悪いなー)になるのだろうか。なるのだろうなー(笑)。
お隣さんも出かけたみたいだし、同居人も帰省してしまったので、ひとり(最適な音量で)音楽聴き納め。なんとなく郷愁感漂う、ミルトン・ナシメントの『トラヴェシア』なんて、すごくいいなー。
ほぼ日の「京極夏彦はいつ眠るのか」にあった、“ポジティブな妖怪”(意訳)というのが、なんか、すごくいいなー。
そして、“ポジティブな妖怪”と、茂木健一郎さんのいう“ホープフルモンスター”は、もしや同義ではないのかと思い、調べてみると、“ホープフルモンスター”とは「いつか主流になることを夢見ている奇妙な生命体」ということだったので、「気の抜けたポジティブ」である“ポジティブな妖怪”とは、ポジティブ具合が違うのでした。
僕は、“ポジティブな妖怪”を目指そう。いや、目指しちゃだめなのか(笑)。
あ、本日夕刻より帰省します。3日には戻ってます。それでは、よいお年を。
Album of the Year – 2007 といっても、2007年リリース限定というわけではなくて、今年、僕が「最も心惹かれた音楽」を記しておく行為です。
オス・リチミスタス『オス・リチミスタス』(2007)
ドメニコ(+2ユニットでおなじみ)、ステファン・サン・ジュアン(カエターノの来日公演のときに打楽器、+2のときにドラムを務めていたフランス生まれのブラジル在住)、ダニー・ローランド(アルゼンチンの人らしい?)からなる本職が打楽器系な3人のユニット。サンバ、ボサノヴァ、ロック、エレクトロニカなどなどの融合、つまり、ブラジル新世代な音楽。
まず、脱力。そして、サウダージ。適度のポップさと毒。この一筋縄ではいかない感じ、これが僕的にはど真ん中ストレート。レディメイドというか、まさに「これだ!」って感じの私的2007年的気分の具現。
※悪ふざけ(笑)&ゆるゆるセッションなボーナストラックも秀逸。
アドリアーナ・カルカニョット『CANTADA』(2002)
このアルバムというか、アドリアーナ・カルカニョット自身というか、とにかく8月の来日公演が素晴らしくて、私的には、アドリアーナに出会った年と言えるかも。知的でクール、アーティスティックで不思議ちゃん(笑)、そんなアドリアーナに。
今年も、ブラジル新世代にやられっぱなし(笑)。
Storm and Stress『Under Thunder And Fluorescent Light』(2000)
現バトルスのイアン・ウィリアムズ、Erich Ehm 、Kevin Shea によるフリー一歩手前な“ロック・トリオ”。今年は、カドくんとかMPさんからの影響で、ポスト・ロック系をちらちらと聴き始めたけれど、これは最左翼。私的には来年に繋がるアルバム(この辺りを色々と聴いてみたい)。
フリーであって、フリーでないような、ゆるゆるに聴こえそうで、緊張感たっぷりというか、そんなアンヴィバレントで、且つ偶有性を含む音楽(または、“音楽の生まれる場”)。ケヴィンのドラムがかなり好み。
バトルスもそうだけど、何をやろうがそれが“ロック”になる、“ロック”になっている(聴こえる)ということが、なんだかキー。
以上3点を、今年から導入した(笑)ノミネートより選出。
以上。
2006/2005/2004