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世界の終わりのものがたり

10日ほど前に、未来館にて開催中の「世界の終わりのものがたり ~もはや逃れられない73の問い〜」展を見に行きまして。

もちろん、僕的最大の関心は、sonihouse のスピーカーを使っての、evala さんによる会場のサウンドデザインだったのだけれど、特に会場の最後の方で聴ける sight ×6(+サブウーファー×2)のサラウンド空間(刻々と自動生成されるフィールド・レコーディングや電子音による立体音響)が素晴らしい(!)。

前々からサラウンドに最も適した音楽は電子(音響)系だと思っていたけれど、それに、やはりサラウンドで最適化されるフィールド・レコーディングが合わさることによって、僕の求めていた、それ以上の音楽(音響空間)を、そこに垣間見たわけです。

だけれど、この会場は“音”に特化した場所ではないし、聴いている途中に人々がまわりを通る、というのがあって、なかなか集中して聴けない(人が動くことによって音場が崩れる)、というのもあって、僕としては、いずれどこかで、この evala + sonihouse の作品を最適な環境下で聴ける機会があればいいなー、と強く思うのでした。

はい。

Nils Frahm + Peter Broderick

先々月に買った Oliveray「Wonders」(写真左)、 先月買った Nils Frahm「Felt」(写真右)、2枚ともお気に入りなのだけれど、何だか似てるいるなー(こういう感じが流行っている?)、と思っていたら、なんと、Oliveray はその Nils Oliver Frahm と Peter Ray Broderick のユニットなのでした。

で、先日久しぶりに Efterklang の「Magic Chairs」を聴いていたら、Oliveray のアルバムに入っている曲とそっくりなメロディー、というよりも同じ(パクリ?)曲があって、さっそく調べてみると、なんと、Oliveray が Efterklang のカバーをしているではないか、というか、Oliveray の片割れ Peter Broderick が「Magic Chairs」にゲスト参加しているではないか(!)。

というわけで、俄然 Peter Broderick に興味が湧いてくるわけで、調べてみると、Eraced Tapes というレーベルに所属している(?)よう、おお、Nils Frahm もこのレーベル、というか、大分前に買ったアルバム「7fingers」(写真奥)も Nils Frahm( + Anne Müller )だったのか、という驚きが(!)。

というわけで、Peter Broderick のアルバムを何か買ってみようと思っていたら、タイミング良く新しいアルバム(「http://www.itstartshear.com/」)が明日リリースじゃないか(!)。

うーん、楽しみだー。

(知らないで聴いているとこういうことがあるよね、というお話でした)

音楽について話をする

正月の楽しみにとっておいた、小澤征爾×村上春樹,著『小澤征爾さんと、音楽について話をする』を読み終える。グールドやらバーンスタインやらカラヤンのことなどなど、予想通りに興味深く、楽しい。

特に惹かれた箇所は、「グスタフ・マーラーの音楽をめぐって」と「スイスの小さな町で」(小澤征爾スイス国際音楽アカデミーについて)のところ。

というのも、僕が生でオーケストラを聴いて最も感動したのがマーラー(6番)だし、クラシックにのめり込むきっかけになったのも、NHKで同じような音楽アカデミーのドキュメンタリー(講師はアイザック・スターン)を見たことだったから。

というわけで、今年はクラシックをもっと聴こう、と思うのでした。

Album of the Year – 2011

今年、僕が「最も心惹かれた音楽」を記しておく行為(もっと音楽の話をしようじゃありませんか)。1枚選ぶとしたら、ブラジル・ディスク大賞にも選ばれた、アドリアーナ・カルカニョット『サンバの微生物』。ミニマルでいてオルタナティヴなサンバ、このグルーヴに勝るものなし(!)。

ブラジル勢といえば、『サンバの微生物』にも参加している、ドメニコ『Cine Privê』も滋味で良かったし、カシン『Sonhando Devagar』もポップ(+毒)で良いアルバムだと思う。

他は、ラディカル・フェイス『The Family Tree: The Roots』とか、マイ・ブライテスト・ダイアモンド『All Things Will Unwind』など。

労働歌的には、スティーヴン・マルクマス&ザ・ジックス『Mirror Traffic』。安心して聴いていられる懐メロながら、飽きさせない転回、そして、脱力・諦観越えのポジティヴィティ。このバランスの妙は、ベックのプロデュースに拠っているのだろうか。

番外。MVは、エフタークラング『An Island』。美しい映像と、自然体の音楽。

では、よいお年を。

トウキョウの家宴

日曜、奈良のソニハウス以外で初めて開かれた家宴、トウキョウの家宴に行く(詳しくはリンク先参照)。家宴マニアとしては、行かないわけにはいかない(笑)。

僕が思うに、家宴の良さというのは、やはり「家」でやること。つまり奈良のソニハウスというサイトスペシフィック性が重要だと思っていたので、果たして他の場所であの良さ、「ゆるさ」と「親戚の家的親密空間」が再現されるのか、と少し心配していたけれど、結果、「次も行きたい!」という分かりやすい感想に(笑)。

もちろん本家ソニハウスの家宴とは、少しづつ違うのだけれど(違って良いのだけれど)、素敵な「音楽」と「食」、そして「親密な空間」はしっかりと健在なのでした。

はい。