松岡正剛,著『連塾 方法日本II 侘び・数寄・余白 アートにひそむ負の想像力』を読み終える。途中、うまく理解出来ず、興味を失いそうになるが、岡倉天心やイサム・ノグチなどの興味ある話で盛り返し(笑)、結果、とってもおもしろかったなー。
方法日本の本質を説明するには、芸術と芸能はゼッタイに欠かせないのです。ですから本書の全篇を通して、日本の歴史や現在の文化の根底には「ウツ」と「ウツツ」、「尽くし」と「引き算」、「執着」と「遁世」、「型」と「型破り」といった両極の作用があること、それらがあたかもリバースするように行ったり来たりし、また魔法のように重なっていくかのように組合わさってきたのは、いったいどうしてかという話になっています。
というような内容です(あとがきより)。
自分が理想としてきたデザインの本質は、方法日本、まさに日本的なものだったということに気が付けたことが一番の収穫。これからも「やつし」で行きます。
そして、僕の音楽の趣向についても、ひとつの説明ができたような気が(また書きます)。
もっとも病弱の美というか、弱さの強さというものもあると思いますからね。フォルテではない、ピアノな凄みに向かってください。
僕もその方向でいきたい。

PCオーディオにはどうやら Mac mini が良いらしいぞ、ということになってきている昨今。買えない値段ではないので、欲しくなるのがマニアの性。だけれど、もちろん買っている場合ではないので、現在オーディオ用に使用している iBook G4 のメモリを増設(768MB→1.25GB)して、お茶を濁す(笑)。
で、上の写真は、ついでに買った LaCie iamaKey。USBメモリは、写真上の寿司型のしか持っていなくて、これが実に使いにくい(笑)。ので、ちょっと探していたのだけれど、ようやく出会えた感じ。持ったときのちょっとした重さ、堅牢さ(防水加工とひっかき傷防止加工)が素敵。
USBメモリのデザインは、ある意味なんでもありなので、面白くもあり、難しくもありますなー。
下の下の続き。結果的に、一番心に響いた(というか影響を感じた、または共感できた)のは、松岡正剛+エバレット・ブラウン,著『日本力』。
かつて、日本はものごとを「陰と陽」の両面から、バランスよく、とらえていました。けれども、今の日本は「陽」に偏りすぎているというきらいがあります。すべてに光を当ててしまい、「陰」のほうからとらえることができなくなっている。けれども、日本の文化を養ってきたものを見ようとする時、この「陰」の存在を抜きにしては考えられません。「陰」のよさを知る-それは「自己」や「自我」から解き放たれ、自然と一体化すれば可能です。明かりを消せば、星が見るのです。
エバレットさんのあとがきより。今、抜粋しつつ『陰影礼賛』(?)と思ったりしたけれど、実際に読んでいたときは、『風の谷のナウシカ』の最後のシーンだったり、世に蔓延る(?)気味の悪い一方的な“前向き思考”や、思考停止な“楽観主義”のことを考えてしまう。
前田英樹,著『宮本武蔵 剣と思想』も関連して非常に思うところがあったし。なので、まだまだ自分のなかでうまく纏まっていないのでした。
続く(逃)。