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Mark Levinson

marklevinson38

音と戯れる会で巡回中のプリアンプ、マークレビンソンのNo.38SL。お借りしているプリアンプとは、これのこと。

マークレビンソンは高級機だらけだから、僕なんかが使う機会なんて一生ないだろうと思っていたけれど、今、現実にそこにあって、試聴しているわけで、要するに、なんだか不思議な感じなんです。

肝心の音は、「図太く冷徹」といった印象。筐体のデザインからイメージする音に、割と一致しているかもしれない。(そういえば、写真のロゴマークの右上端、kの横にあるのはなんなのだろう?)

しかしながら、電源を入れたばかりの音には(悪すぎて)驚いた。電源投入後1日以上経たないと起きない、3日目から本気という、恐ろしくスロースターターなアンプ。

誤解を恐れつつ(笑)書くと、プリアンプって「だし」みたいなものかなーと思う。透明な出汁。

HRTF

先週の金曜に、東大(駒場)で、池上高志さんの研究室主催による、松下電器の飯田一博さんのセミナーを聞いてきたのだけれど、結局、分かったことよりも、分からないことが増えて困っている。

「ヒトの耳は2つしかない…なのになぜ3次元方向の音の位置が分かるのか?」というお題目のもと、HRTF(Head-related Transfer Function:頭部伝達関数)のことや、色々な興味深い実験についてのお話しを聞くが、肝心なところで、池上高志さんが話の腰を折り、折りまくり、実験方法や実験結果の信憑性に影響を与え、、、少なくとも僕は混乱するはめに。

視覚的に確認できるものは、写真や映像で比較的簡単に提示することができるけれど、音は、実験結果だけになりがちだから、誤解が起きやすいのかもしれない。

「今のは、全周波数でお聞かせしましたが、次は、P、N1、N2だけにしてみますね」

とか言って、聞かせれば早いのだけれど。

オーディオも聴いてみなければ分からない。だから、実際にみんなで音を聴いて議論している「音と戯れる会」は、貴重な場なわけです。

トロピカーリア

tropicalia

クリストファー・ダン,著『トロピカーリア―ブラジル音楽を変革した文化ムーヴメント』を読み終えた。これで、かどわき君に借りたブラジル(MPB)関係の本を全て読破。

前に読んだ、人物に焦点をあてて書かれた『トロピカリア』、そして、今回の学術的に書かれた『トロピカーリア』(ややこしいですね)を読んだので、ブラジル音楽を変革した文化ムーヴメント、“トロピカーリア”についてはおおよそ分かってきたのだけれど、こういう事象を理解するには、3冊(3視点)以上読んだ方が、より立体的に捉えられるということを経験的に学んでいるので、あと1冊読んでから、色々と思うことを書いていこうと思う。(逃)

その残り1冊は、もう決まっていて、トロピカーリアの中心人物、カエターノ・ヴェローゾ,著『熱帯の真実 Verdade Tropical』なのだけれど、2005年の11月に現在翻訳中となっているので、そろそろ出てもいいの頃なわけで、それを待っているわけです。

関係ないけど、ラマチャンドラン博士の『Art and the Brain』(1999)の翻訳もなかなか出ないなー。

写真のCDは、昨日発売された、カエターノ・ヴェローゾの『カエターノ・ヴェローゾ』、紙ジャケ、リマスター盤、解説・対訳付。

リマスターなのに、音がやけにぼんやりとして聞こえるのは、僕の耳の調子が(昨日、ロック系ライブに行ったので)悪いのか、それとも、借りているプリアンプのせいなのかは、よく分からない。