池谷さんの本を読む
という内田樹さんのブログのエントリーを読み、興味を持ち、池谷裕二,著『単純な脳、複雑な「私」』を買い、読み、読み終える。
うーん、おもしろい(!)。というか、ずるい(笑)。僕がここ数年読んできた“脳本”のおいしい要約というか、僕程度が脳について理解できる範囲としては、これ一冊でいいのかもというか。しかも、高校生に向けて書かれている本だから分かりやすいし。
ずるい。
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という内田樹さんのブログのエントリーを読み、興味を持ち、池谷裕二,著『単純な脳、複雑な「私」』を買い、読み、読み終える。
うーん、おもしろい(!)。というか、ずるい(笑)。僕がここ数年読んできた“脳本”のおいしい要約というか、僕程度が脳について理解できる範囲としては、これ一冊でいいのかもというか。しかも、高校生に向けて書かれている本だから分かりやすいし。
ずるい。
甲野善紀,著『剣の精神誌―無住心剣術の系譜と思想』(増補改訂版)を読み終える。思いっきりマニアックな内容だけれど、僕なりに得るものはあった、というより大変におもしろかった。
この本は、「一千回を超える他流との試合に一度も敗れなかったという桁外れの記録(時代は違うが武蔵でさえ六十余度)を持っていた剣客」なのに「日本の剣術史のなかで抹殺されたに近い扱いを受けてきた真里谷円四郎(無住心剣術三代目)という異端の天才剣客の成立の過程と、その背景に焦点を当てて、世界に類をみない剣術を骨格とした、日本の「武」の精神文化史」について書かれているのだけれど、、、いやー、おもしろい。
「剣術とはただ人に勝てばいいというものではない。生命をかける大事に直面した時、真に自分自身が納得できる決断と行動をとれるようにする術である」
という(上泉伊勢守の思想を受け継いでいるように思われる)佚斎樗山の主張とか(その樗山の『猫の妙術』も素敵)。
というわけで(?)、これからも甲野さん(とその息子さん)に期待。
生きた伝説である電源エヴァンジェリスト氏の自筆記事が載っているということで、『ラジオ技術』誌を初買い。
この雑誌のマニアックな内容にはもちろんついていけない僕だけれど、唯一「ペーパークラフト “ミニパラゴン”を作る」という記事には驚き喜ぶ。あのJBLの名器「パラゴン」(スピーカーです)を紙で作ってしまうらしい(!)。これは凄い、楽しい。
だがしかし、よく読み込んでみると、すでに連載の4回目、作るにも高度なテクニックと知識がいるみたいで、挫折、残念。
うーん。
あ、2枚目の拡大写真、よーく見てみると「ペーパークラフト」ではなく「ペーバークラフト」になっているではないかー(!)。単なる誤植だとは思うのだけれど(笑)、こういう雑誌なだけに、「ペーバークラフト」という僕の知らないクラフトがあるのかもしれない、だって見出しで堂々と言い放っているわけだし、とか無駄に想像してしまうのでした。
うん。
僕の新しいワーキングチェア。ウィルクハーン Aline Stackable chair 230/1(無論中古)。これは、本来カンファレンス系の椅子なのだけれど、僕が仕事用の椅子として探していたのは、まさにこんな感じ。
先日、森美術館『万華鏡の視覚』展、最後の“チベット僧らが問答する(?)ムービー”を見ているときに座っていて、「おお、なんだかこの椅子いいなー」と思ったのが、これ(色は黒だったけど)。外見は軽やかでいて、作りはしっかりとしながらも、メッシュとフレームによるある程度の弾力・遊び。良い感じ。というより、僕の身体にピタッとくる(!)。
というわけで、家に帰ってさっそくネットで探して注文して届いたのが、さっき。値段は思ってたよりは高くついたけれど(僕は定価の65%で購入)、良い感じ。
懸案だったメモリ(ホント、安くなりましたねー)も注文したし、後はバリバリと仕事するのみ。
蛇足。『万華鏡の視覚』展でのカールステンの作品はどうかと思ったけれど(笑)、この本はちょっと欲しい。グリッド好きとしては。ね。
福岡伸一,著『動的平衡』を読む。以前読んだ『生物と無生物のあいだ』が分かりやすく・面白かったので買ってみたのだけれど、まあ、似たような内容(笑)、でも(もちろん)面白い。
ここに記憶というものの正体がある。人間の記憶とは、脳のどこかにビデオテープのようなものが古い順に並んでいるのではなく、「想起した瞬間に作り出されている何ものか」なのである。
とか、「人間は考える管である」(ミミズといっしょ)とかとか、などなど。「生命とは動的な平衡状態にあるシステムである」のだなー。
それにしても、象と鯨が(超低周波の声で)語りあっている、という話には驚いた(!)。今年中に刊行されるという『エレファントム』(そして『思考する豚』)が楽しみ。
うん。